人事系ツールの紹介
人事系プロセスに関しては正直まだまだ改善を模索しているところで、現在のツール群で納得しているわけではないのですが、弊社で導入経験のあるツールをここに紹介します。
勤怠管理
勤怠管理は、長らくエクセルでやっていましたが、今はT-Sheet というSaaSを導入して管理しています。UI/UX が平成初期な感じで、もっといいツールがありそうな気がしていますが、とりあえず必要十分な機能はあるのでそのまま使っています。
基本的な使い方ですが、まずログインして一週間の勤務時間を入力します。会計ソフトウェアのQuickBooks と連携させて、顧客情報やプロジェクト情報を自動でImport するようになっているので、勤務時間をつける際に、顧客やプロジェクトが選択肢として出てきます。どのプロジェクトにどのぐらい勤務時間を割いたか、時間単位で記入してもらっています。このデータから、プロジェクトごとや顧客ごとのPL を作成し、管理会計資料として利用しています。
前週の勤務時間をコピーする機能があるので、同じようなルーチンワークをこなしている場合なら、ボタンをポチポチと押すだけで勤務時間の入力が可能です。
給与支払いのタイミングは、うちは月一回(Monthly) のメンバーと、月二回(Semi-Monthly) のメンバーがいますが*、いずれにしても給与支払日の5日前までに、前の給与日からの勤務時間をつけてもらうようにしています。記入が完了したら、直属のマネージャーが内容を確認してAprorove ボタンを押します。
T-sheet に入力された情報は、給与支払いの元データになります。給与支払いはADP というサービスを使っています。調べると、T-Sheet からADP へ、データを自動でインポートすることは可能なようですが、現在はT-sheet の勤務時間のデータを、ADPの給与支払額へ反映させる作業は手動でやっています。
* カリフォルニア州ではnon-exempt (残業代の支払いが必要な、時間で管理されている従業員)に対しては、月二回給料を支払う必要があります。Exempt (マネージャーなどの残業手当を払われない従業員) は、月1回も、月2回もどちらも選べます。
給与支払い
USでは、ほとんどの企業が給与支払いプラットフォームを使っていて、2大サービスはADP とPaychex です。
前述のとおり、うちではADP を使っています。実際のオペレーションとしては、担当者が経費情報や給与情報を集めてADP入力フォームを作成し、フォームをUpload することで、給与支払いが行われます。社会保険費用や税金など、必要な支払いはADPが計算して控除してくれます。
各従業員のポータルサイトがあるので、給与明細や、確定申告に必要な情報はそこからダウンロードします。
採用プラットフォーム
採用プラットフォームは、Linkedin, Indeed, Grassdoor, Angel List など、いろいろなサービスを使ってきました。私にとっては、この中ではAngel List が最高でした。今は、従業員の30%程度が、Angel List 経由になっています。
Angel List は、もともとAngel 投資家と、投資を受けたいStart-up のマッチングサイトでしたが、今はStart-up と、Start-up に入社したい人のマッチングサービスも提供しています。サービスの利用は無料というのも嬉しいところです(採用広告をちょっと目立たせたい、という場合などは別途料金がかかります)。
弊社のエンジニアは、通常のプログラミングだけでなく、CUDA やFPGA の知識を要求されるので探すのが大変です。実際、人材エージェントに頼んでも、よさそうな候補者を紹介いただくのには、かなりの時間がかかります。一方、Angel List にJob description をポストすると、特に広告などを使わなくてもそこそこの数のResume が集まります。これは完全に推測ですが、もともとStart-up に興味がある人が集まっているので、最先端技術に感度が高い人が多いためかな、と思っています。
Angel List の最もいいところは、UI/UX が最高であることです。候補者の絞り込みもやりやすいし、下記のように、採用プロセスがJira やTrello のようなカンバンビューで管理できます。各プロセスでの候補者とのメールのやり取りもすべてカンバン上で可能で、定型文の登録もできます。これには賛否あるかもしれませんが、採用時にやりとりするメールは気をつかうものなので、定型文のサポートはやはり助かりますね。応募者とのコミュニケーションはほぼ、ボタン一つで可能になっています。
面接時に使うツール
いきなり細かい話になりますが、採用時の面接で使うツールについてです。うちの採用プロセスは、
- 書類選考
- リモート面接 x 2
- F2F面接 x 1
ぐらいでやっていますが、各面接で必ずプログラミング試験をやっています。試験の際に活躍するのが、Visual Studio Code のLive Share 機能です。以前はWebベースのコード共有ツールを使っていたのですが、プログラミング支援機能が貧弱なため、実力が出せずにいた応募者も多いようでした。最近はVisual Studio Code のエディタとしてのシェアが上がってきて、応募者もすでにインストール済みのことが多いですし、使ったことがなかったとしても、フリーなので気軽にインストールをお願いできます。VS Code Linve Share に乗り換えてから、試験がかなり快適になりました(たぶんお互いに)。